コバヤシの第2研究所

科学者の趣味的研究

『虚構推理』がミステリであることの証明【#5六花ふたたびの真相】

 『虚構推理』の真相解析シリーズ。今回は『六花ふたたび』の隠された真相。

 

○物語概要
 桜川六花がアパートに入居すると、隣人から「その部屋は過去の入居者が3人連続で遺書無しで自殺しているから幽霊がいるのかも」と言われ、その真相を推理する。

 最後に琴子さんが推理をして住人に納得させますが、もちろんその内容は虚構です。

 

 前にも言いましたが、短編はヒントが少ないので意外と推理の難易度は高め。

 

※ここから先は『虚構推理・六花ふたたび』を読んだ人向けの内容です。
ネタバレ要素もありますので、本編を知っている方のみご覧ください。

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『虚構推理』がミステリであることの証明【#4電撃のピノッキオの真相】

 『虚構推理』の真相解析シリーズ。今回は中編『電撃のピノッキオ』です。

 

 孫が大学生の車に轢かれて死んでしまって、その恨みを木彫りの人形に込めて作ったら人形が勝手に動いて海の魚を大量に殺すようになった、という田舎町の出来事。

 

 真相では「人形が動いた本当の理由」に加えて「呪詛が発動しなかった理由」も明確になります。

 


※ここから先は『虚構推理・電撃のピノッキオ』を読んだ人向けの内容です。
元のストーリーを追っての説明はしないので、本編を知っている方のみご覧ください。

 

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ゲーム『serial experiments lain』を医学的に真相解析 ~精神病をリアルに描いた伝説の鬱ゲー~

 コバヤシはゲーム実況動画が好きでよく観るんですが、最近『serial experiments lain(シリアルエクスペリメンツ・レイン)』というゲームのストーリーが非常に難解で気になったので自分で分析してみたら、本格ミステリになってる凄い物語でした。

※注意:アニメ版とゲーム版では主人公の家族構成等が異なっており、別の世界の物語です。

 

 1周目のエンディングまで見た時点では「主人公が自分の記憶をデータ化し、他人の意識に干渉できるような能力を持ったファンタジー性のある物語」に見えますが、2周目以降でしか見られないストーリーの断片を回収すると、「世の中のあらゆる精神病の症状をリアルに描いた物語」だったことがわかります。

 とはいえ、それなりに医学に関する知識が無いと2周目以降を見ても真相に気付けない難解な作品。

 

 そんなゲーム『serial experiments lain』の真相を解説。

 

※ここから先は『serial experiments lain』のネタバレを含みます。
なるべくゲーム本編を見てからご覧ください。

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